非効率的な業務環境や年功序列で不満を抱えていませんか?
地方公務員特有の働きづらさから、民間企業への転職を望む人が増えています。しかし転職にはさまざまなデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
この記事では、次の点について詳しく解説していきます
- 地方公務員が民間企業へ転職したい理由
- 民間企業に転職するメリット・デメリット
- オススメの転職エージェント
転職は慎重に検討する必要があります。しかし、自分の将来像を明確にしたうえで、転職した際のメリットが大きくなる場合は、ぜひ転職を検討してみてください。
地方公務員から民間への転職を検討する3つの理由
地方公務員から、なぜ民間企業に転職を検討するのか?その理由は、大きく3つあります。
- 人間関係が閉鎖的だから
- 年功序列により、自分の仕事を評価してもらえないから
- 同じ作業の繰り返しや休日出勤により、仕事を楽しめなくなったから
上記のような理由から、転職を希望する人は少なくありません。
人間関係が閉鎖的だから
人間関係が閉鎖的であることが、民間へ転職しようとするきっかけになります。公務員の職場は部署単位で見ると小規模なケースが多く、閉塞的になりがちです。
同じ部署内に折り合いの悪い同僚や上司がいても、コミュニティが狭いので相談できる相手がなかなかいません。そのため、孤立しながら仕事をしてしまうケースも少なくないのです。
私自身も、4年間異動がないまま教育委員会に在籍していました。
中途採用も少ないため、いったん人間関係が壊れてしまうと、次の異動まで修復できず働くのが苦痛になってしまう方もいます。結果として、転職を検討することにつながるのです。
年功序列がイヤになったから
勤続年数のみで給与や役職が決まることに嫌気を差してしまうことも、転職を検討する理由となります。
年功序列により昇進のスピードが遅いだけでなく、キャリアパスが限定されてしまうため、モチベーションが下がってしまうのです。
4年間地方公務員として勤務していましたが、仕事ができる先輩がいきなり昇進した、という事例を目撃したことがありません。
このため成果をドンドン上げたいと考えている人も、民間への転職を検討するのです。
仕事を楽しめなくなったから
毎日同じような作業を繰り返したり、慣習や前例に縛られて思うように仕事が進まなかったりしているうちに、仕事を楽しめなくなった人も多いです。
特に行政事務系の職種では、遠方への出張や、有事の際の長時間残業・休日出勤が求められる場合も多々あります。
災害発生時に数日間の連続勤務を余儀なくされ、心身ともに疲弊してしまった職員も実際目の当たりにしました。
このようなことが積み重なって仕事を楽しめなくなり、転職を希望する人も多いです。
地方公務員からの転職のメリット
公務員から民間企業へ転職する場合、3つのメリットがあります。
- 実力重視で評価されるため、給与アップを狙いやすい
- 労働環境が改善される
- キャリアの選択肢を増やせる
上記の3つのメリットを重視したい場合は、民間企業に転職するのもオススメです。
実力重視で評価されるため、給与アップを狙いやすい
公務員の場合長期的な視点で人材を育成する観点から、昇進や昇給は勤続年数に基づいて決定されます。
一方で民間企業は、競争力のある商品やサービスを提供するために、常に新しいアイデアや技術が必要です。このため成果主義を採用することで、優秀な人材を評価し、組織の活性化を図ります。
したがって民間企業の場合、若い職員であっても優秀な成績を収めれば、すぐに昇進や昇給することが可能です。
労働環境が改善される
現在の労働環境に不満を抱いている場合は、民間企業に転職することで改善していくことも可能です。
民間企業の労働環境に対してネガティブなイメージを持っている方もいらっしゃいますが、最近では有給休暇が取りやすかったり、福利厚生を重視したりするホワイト企業が増加しています。
ホワイト企業化に向けて取り組まれている具体例としては、次のものがあります。
- 週休3日制やフレックスタイム制の導入
- 育児休暇や介護休暇などの制度の充実化
- 社員食堂やジムなどの福利厚生の充実化
上記の取り組みを実施している企業も増えているため、労働環境を改善したいと考えている人は、民間企業に転職するのも一つの打開策となるのです。
ただし、依然としてブラック企業も存在するため、転職する際は企業を見極めてください。
キャリアの選択肢を増やせる
民間企業では、やりたい仕事に就きやすいというメリットもあります。
公務員は2~3年ごとに配属先や担当業務が変わり、希望する仕事に就けないことが多いです。
私が勤務していた役所では、希望する配属先を聞かれることもなく、人事によって自動的に決められていました。
一方で民間企業では業界や職種に特化しやすく、将来のキャリアを築くための知識とスキルを身に付けていくことが可能です。
10年後の未来の自分になりたい姿に向けて仕事に取り組みやすいと言えます。民間企業に転職する際には、やりたい仕事を行いやすいというメリットもあるのです。
地方公務員からの転職のデメリット
地方公務員から民間に転職する場合、3つのデメリットを覚悟しなければいけません。
- 長期的に働けるメリットを失う
- 待遇を維持するのが難しくなる
- プレッシャーがかかりやすくなる
これらのデメリットを踏まえたうえで、転職するべきかを検討してください。
長期的に働けるメリットを失う
公務員には以下のような特徴があるため、長期的に安定した雇用が約束されています。
公務員で保障されるメリット
- 福利厚生が手厚い
- 倒産のリスクがない
- 将来的な昇給が約束されている
- 給与が景気に左右されにくい
- リストラされにくい
長期的なメリットを失ってでも民間企業に転職するかは、慎重に考えてください。
待遇を維持するのが難しくなる
公務員から民間企業へ転職する場合、待遇を維持するのが難しくなるのは覚悟してください。
公務員の待遇は民間企業と比べて高水準であり、特に30代以上になると給与も上がり、手厚い福利厚生も受けられます。
私自身も待遇面については、地方公務員として勤務していた方が良かったなと感じています。
約束された待遇面を放棄してでも、民間に転職するべきか。自分の将来像を明確にしてから判断してください。
プレッシャーがかかりやすくなる
公務員から民間へ転職する際は、様々なプレッシャーがかかることを覚悟しないといけません。
例えば、家族を養っていかなければいけない状況に置かれている場合は、転職先での失敗が許されないというプレッシャーにさらされます。
転職先の業務ノルマに追われて、ストレスを抱えながら仕事をしなければいけない可能性もあるのです。
私自身も転職時は周りからのプレッシャーにさらされました。
失敗しても生計を立てられるのか、ストレスを抱えても仕事ができるのか。転職は人生での大きな節目になるため、慎重な判断が求められます。
地方公務員から民間への転職を成功させる人 3つの特徴
転職を成功させるためには、3つのポイントがあります。
1つ目は転職の目的を明確にすることです。転職先を選びやすくなったり、面接対策がスムーズになったりします。
2つ目は自分の市場価値を高めていくことです。市場価値を高めるには、次の4つのポイントを意識してください。
- 学び続ける姿勢を貫く
- チームワークで問題を解決してみる
- 専門スキルを習得する
- マネジメントに挑戦してみる
3つ目は複数の転職エージェントを上手に活用することです。転職エージェントの登録自体は無料で出来るので、自分に合った転職エージェントを探してください。
転職の目的を明確にしている
転職の目的を明確にすることで、3つのメリットが生まれます。
- 転職先を選ぶのがカンタンになる
- 面接対策やPR作成がスムーズになる
- 将来像がはっきりし、一貫性のある行動ができる
目的がはっきりしていれば、自分のなりたい姿に合った企業を見つけられます。面接でも、自己紹介から志望動機まで一貫した話を展開することが可能です。
自分の市場価値を高めている
転職活動をする場合、自分の市場価値を高めておくことも大切です。市場価値が高い人の特徴として、主に次の4つが挙げられます。
常に学び続けている
市場価値の高い人は、常に学び続ける姿勢を持っています。最新の技術や知識を追求することで、自分のスキルを向上させ、問題解決能力を養っているのです。
日々の情報収集やトレンドの把握を怠らない人は、どんな企業でも求められます。
チームワークを大切にできる
チームワークを重視することができる人も、市場価値が高いです。仕事は一人で行うものではなく、組織の一員として協力して業務を進める必要があるからです。
子身にケーション能力を高め、チームで協力して業務を円滑に進めることができる人は、多くの職種で重宝されます。
専門的なスキルを持っている
希少な専門スキルを持っている人も、市場価値が高いです。専門職での実務経験や資格を持つことで、幅広い業務を遂行できる能力を証明できるからです。
高度な専門性を持ち、自分で業務を遂行できる範囲が広がれば、市場価値は間違いなく上がります。
マネジメント経験がある
マネジメント経験がある人も、市場価値が高く評価されます。なぜなら、仕事はチームで行うものであり、適切な指示ができる人がいると業務を円滑に進められるからです。
マネジメント経験を持つ人は、人を育てる・管理する力を発揮できるため、高く評価されます。
4つの特徴の中から、自分の強みを選んでアピールすることも転職活動では求められます。
在職中でも転職活動している
転職を成功させる人は、たとえ地方公務員として在職中でも転職活動を行っています。
「地方公務員が在職中に転職活動を行ってもいいの?」と心配されるかもしれませんが、課長補佐職以下の方であれば、在職中でも転職活動を行うことは可能です。
なぜなら公務員倫理法において、転職活動の規制が課されているのは課長補佐以上の職位のみだからです。
私自身も在職中に転職活動を行っていましたが、特に問題にはなりませんでした。
ただし、企業側から転職について確認される場合があるため、退職時期や理由について事前に準備しておく必要はあります。特にSNSや職場での発言には十分気をつけてください。
転職エージェントを上手く使っている
在職中でも効率よく転職活動していくためには、転職エージェントを賢く活用することが大切です。転職エージェントを活用する際は、複数登録して使い分けてください。
転職エージェントは無料で登録できるため、複数登録して自分に合ったサービスを選ぶことができます。異なるタイプのエージェントを組み合わせると、幅広い求人情報にアクセスすることも可能です。
転職エージェントのタイプは、大きく3つに分けることができます。
総合型転職エージェント
- リクルートエージェント
- doda など
スカウト型転職エージェント
- ビズリーチ など
特化型転職エージェント
- JACリクルートメント
- パソナキャリア
- レバテックキャリア など
私自身も色んな転職エージェントを利用しましたが、本当に千差万別です。
自分に合った転職エージェントを見つけることが、転職の成功に繋がります。複数の転職エージェントを利用し、求人の質やキャリアアドバイザーの相性を比較して、最適なサービスを選んでください。
おすすめの転職エージェント
実際に私が利用したりリサーチしたりした結果、下記の転職エージェントがオススメとなります。
サービス名 | 特徴 |
---|---|
マイナビエージェント | ・キャリアアドバイザーによるサポートが手厚い ・オリコン顧客満足度で、2年連続第1位を獲得している |
doda | ・転職者満足度が高い ・求人・キャリアアドバイザー・スカウトの3つのサービスが利用できる ・充実したセミナー・イベントが開催されている |
転職エージェントナビ | ・あなたに合わせた転職エージェントを紹介してくれる ・25歳から35歳の若手社会人が利用しやすい |
Remoful | ・リモートワークに特化した求人を紹介している ・選考対策サポートが充実している ・リスキリングプログラムも実施している |
リクルートエージェント | ・圧倒的な実績と専門性の高いサポートを行っている ・2019年度は約5万2千人の採用を成功させている ・登録者数は約125万2000名と多い。 |
アデコ | ・経験豊富なコンサルタントによるサポートを実施している ・37年間で培ってきた企業理解による幅広い求人紹介を行っている。 |
マイナビエージェント
マイナビエージェントは、転職希望者に寄り添う無料の転職支援サービスで、2年連続オリコン顧客満足度調査で第1位を受賞しました。
満足度が高い理由は、求職者へのサポートが充実しているからです。様々な業界に精通しているキャリアアドバイザーが経歴を丁寧に聞き取り、あなたに最適な転職先を紹介してくれます。
私自身も利用しましたが、定期的に転職先の情報を提供してもらいました。
マイナビエージェントでは、3つのサポートも行っています。
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doda
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転職サイト・エージェント・スカウトの3サービス
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地方公務員から民間への転職成功事例
転職を成功させるためにはポイントがあります。具体的な事例も含めて、次の点について紹介します。
- 私自身の転職体験談
- 転職に成功した事例紹介
- 転職の失敗事例
- 失敗しないために必要な4つのポイント
私自身の体験談
私が転職を考えたきっかけは2つありました。
- 公務員の将来性に疑問
- 公務員として働くことは安定している一方で、一生その道を進むべきか疑問に感じていました。自分のキャリアを広げるために他の選択肢を探りたいと考えていたのです。
- 海外で働く夢を抱いていた
- 一度は海外で働いてみたいという思いがあり、退職を決意しました。退職後は実際に2年間、ニュージーランドとオーストラリアでさまざまなアルバイトをこなしています。
帰国後は塾のアルバイト講師として生計を立てつつ、正社員職を探していました。転職サイトを利用したり、転職エージェントに相談したりしながら、自分の教職員免許を活かした仕事を探していたのです。
面接で何度も落ちて何度も挫折しましたが、福祉関係の「児童指導員」として正社員の職をゲットすることができました。
転職活動は挫折も多いですが、諦めなければ夢はかなうと考えています。同じ場所で働き続けることに疑問を感じたら、転職を検討してみてください。
なお、私は最近新たに転職活動を行い、教室長へのキャリアアップを狙える講師に転職することができました。
他の方の体験談
他の方でも地方公務員から民間に転職できた方は多くいます。転職に成功した別の事例についても紹介します。
地方公務員として幅広い行政分野を経験したある方は、さらなる専門性と裁量権を求めて転職を決意し、名門シンクタンクへの転職を実現しました。
この方が公務員として感じていたことや、転職を成功させるために行ってきたことについてまとめます。
公務員時代に感じていたこと
- 短い人事異動スパンで専門性を高めにくい
- 組織文化や風土が自分自身に合わなかった
転職を決意した理由
- 専門性を高め、裁量権のある仕事に挑戦したい
- 住民のために働くという理念に共感できる環境で働きたい
転職を成功させるために行ってきたこと
- 転職エージェントを活用し、経験豊富なコンサルタントに相談する
- 業界研究と企業分析を徹底して行う
- 面接対策を入念に行い、熱意を伝えていく
地方公務員であっても積極的に挑戦すれば、自分に合った仕事を見つけ出していくことは可能です。
転職失敗の事例紹介
地方公務員からの転職成功事例を紹介していきましたが、決して簡単ではありません。転職を成功させるためにも、失敗例についても学ぶ必要があります。
甘い見立てで転職活動をする
転職先で全ての不満が解決すると考えがちですが、決してそんなことはありません。民間企業では成果を出す必要があり、公務員では馴染みのない厳しい環境に直面します。
転職先と現職場のメリット・デメリットを事前に洗い出し、現実的な期待を持ちながら転職活動を行ってください。
民間企業への転職理由が曖昧になっている
転職の熱意や理由が曖昧だと、選考を通過できません。応募書類や面接で熱意を十分に伝える必要があります。
転職理由を明確にし、自身の意欲をアピールしてください。
失敗しないための対処法
失敗例を踏まえたうえで、転職活動を成功させるために必要な4つの対処法についてまとめます。
民間企業が求める人材を目指す
民間企業は「会社に利益をもたらしてくれる人」を重視します。営業職では営業成績が、事務系職種では業務改善によるコスト削減などが指標となります。
転職理由を慎重に考える
公務員特有の悩みは民間企業でも起こります。本当に辞めれば、あなたの悩みが解決できるのかを改めて考えてください。
将来の自分を明確にする
目先だけでなく、将来を逆算したうえで転職するかを考えてください。転職した際のメリット・デメリットを比較し、自分の目的に合わせて行動することが大切です。
ネガティブな転職理由は避ける
転職理由はポジティブに伝えなければいけません。単純にネガティブな状況を回避したいだけでは、転職を成功させることは難しいです。
面接を行う際に、本当になりたい自分を明確に伝えられるかを考えてみて下さい。
紹介した4つのポイントを意識して、地方公務員から民間企業へ転職するべきか検討するのが大切です。
まとめ
この記事では、地方公務員が民間企業に転職を検討する理由と、転職のメリット・デメリットを詳しく解説しました。
転職を成功させるためには、次の3つが大切になります。
- 転職の目的を明確にする
- 自分の市場価値を高める
- 転職エージェントを上手く活用する
紹介したオススメの転職エージェントをぜひとも利用して、転職を成功に導いてください。
このサイトでは、公務員の方が民間企業へスムーズに転職できるよう、役立つ情報を定期的にアップしていきます。
転職に役立つノウハウを、私自身の経験やリサーチを踏まえて解説していきますので、ぜひともご活用ください。良かったら、Xへのフォローもよろしくお願い致します。
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