「また適応障害になってしまった…」4回目の診断書を手にしたとき、私は病院の待合室で呆然としていました。転職を繰り返すたびに「今度こそ自分に合った仕事を見つけるぞ!」と意気込んでいたのに、結果はいつも同じ。休職。そして転職。無限ループから抜け出せずにいました。
そんなとき、YouTubeで偶然見つけた大愚和尚の動画が、私の心に刺さりました。
「自分に合った仕事を探す」という発想そのものが間違いだった
転職するたびに「きっと私にぴったりの仕事があるはず」と信じていました。でも動画を視聴して、考え方自体が迷いの始まりだったことに気づかされました。
30代で才能探しをしている時点で答えは出ている
大愚和尚の言葉で一番刺さったのがこれでした。
30代になっても自分に合った仕事を探しているなら、天才のカテゴリーには属さないと認識することが第一歩。
うわあ、痛い。でも確かにそうですよね。私もそうでした。20代の頃から「自分の才能って何だろう?」「向いている仕事はどれだろう?」と悩み続けて、気がつけば30代。もし本当に特別な才能があったなら、とっくに何かしらの形で現れているはずです。
事実を受け入れるのは最初はちょっと辛かったけれど、不思議と解放感もありました。もう「隠された才能」を探し回る必要がないんだって。
私がハマっていた「一発逆転ギャンブラー思考」
動画では、多くの人が人生を「一発当てたい」ギャンブルのように考えてしまうと説明されていました。まさに私のことでした。転職するたびに「今度こそ大当たりの仕事に出会えるかも」と期待していたんです。でも現実は、パチンコのように「時々当たるから怖い」状態。
少しうまくいくと「もっといい仕事があるかも」と思って、また転職を繰り返してしまう。大愚和尚が教えてくれたのは、お釈迦様の真逆のアプローチでした。良い人生とは「日々の小さな習慣の積み重ね」の結果だということ。
占い師ではなく「師」を見つけろという教え

私も転職活動中、何度かキャリアカウンセラーなどに相談したことがあります。彼らは私のことをほとんど知らないのに「あなたは○○に向いている」と簡単に言ってくれました。
本当の師は身近なところにいる
動画で紹介されていた「正師を得る(正しい師匠を得る)」という仏教の言葉が印象的でした。真のメンターは神秘的な力を持つ人ではなく、職場の上司や先輩だというんです。考えてみれば当然ですよね。私の仕事ぶりを毎日見ている人こそが、私の本当の特性や成長の可能性を見抜けるはず。
占い師の曖昧なアドバイスより、現場での「なしたことへの評価」の方がよっぽど信頼できます。ただ、これまでの私は上司からの厳しい言葉を素直に受け取れずにいました。「人は私を理解してくれない」と思って、また別の場所を探してしまう。
パワハラは論外ですが、心が痛くなるようなフィードバックも、成長のために必要だったのかもしれません。
本当のチャレンジは「今いる場所」で始まる

動画を視聴するまで、チャレンジといえば新しい分野に飛び込むことだと思っていました。でも大愚和尚が語る真のチャレンジは違いました。
「置かれた場所で咲く」ことの本当の意味
「今自分が関わっている場において、自分ができるベストを尽くす」。これが本当のチャレンジだと教えられました。『置かれた場所で咲きなさい』という本のタイトルも紹介されていましたが、まさにそういうことなんですね。今いる場所で花を咲かせられない人が、場所を変えただけで魔法のように成功することはない。
これを聞いたとき、私の転職歴がまさにそうだったことに気づきました。どの職場でもベストを尽くす前に「もっといい場所があるはず」と考えて、中途半端なまま去っていたんです。
成長は今この瞬間から始められる
動画を見終えてから「成長と成功は、今この瞬間から始められる」のかなと思いました。休職中の今だからこそ、まずは小さなことから積み重ねていこうと思えたんです。毎日の生活習慣を整えることから始めて、復職したときには今度こそベストを尽くしてみたい。そんな気持ちになれたんです。
今度こそ「置かれた場所で咲く」と決めた

4回も適応障害になった私が言うと説得力に欠けるかもしれませんが、動画のおかげで心境が大きく変わりました。復職したら、まずは今いる場所でベストを尽くすことから始めます。転職を考えるのは、そこで本当に花を咲かせようと努力してからでも遅くないはず。
「自分に合った仕事は何か?」と問い続けるのではなく、「今いる場所で、どうすれば人の役に立ち、喜ばれる評価を得られるだろうか?」と考え方を変えてみようと思います。きっと同じように転職を繰り返して疲れている人もいるはず。そんな方に記事が少しでも参考になれば嬉しいです。一緒に「積み重ね」の道を歩んでいきませんか?
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